<香り>はなぜ脳に効くのか
~アロマセラピーと先端医療~   塩田清二

 アロマといえば、昨年の冬くらい、ちょうどインフルエンザが流行った時期に
見かけた新聞か雑誌(情報誌?)の記事を思い出します。

 その記事には、ある小学校でものすごくインフルエンザが流行り、
学年ほとんどのクラスが学級閉鎖になる一方で、インフルエンザにかかる生徒が
いなかったクラスについて書いてありました。

 誰もインフルエンザにかからなかった理由は、そのクラスの担任の先生が
毎日、教室の隅にティートリーの精油を一滴たらしていたのだそうです。

 小学校の教室に毎日たったの一滴で、、、
精油とは、ここまですごい威力を発揮するのかと改めて感心しました。

 最近の研究では精油の香りは脳にダイレクトに、かつ深い部分(視床下部や大脳辺縁系)に働きかけるので、自律神経や内分泌系、感情や情動行為に影響を与えることが明らかになってきているようです。

香りでリフレッシュ

香りでリフレッシュ

 嗅覚の研究は、死に直結しないからということで、かなり遅れていたようですが、
1980~1990年代頃から徐々に進んできてるようです。

今のところ薬理的効果が期待できる分野としては、

認知症、アルツハイマー、がん、肥満、動脈硬化、更年期障害などホルモンバランスの乱れ、痛み、自律神経失調症、精神疾患、不眠症、アレルギー性鼻炎、抗菌作用、などなど多岐に渡り、この本の中ではそれぞれに適した精油が紹介されています。

 たしか以前、テレビで認知症予防にはラベンダーやオレンジなどを朝・晩にディヒューズすると良いと番組で紹介したとたんに生活の木のアロマが売り切れ続出になったとかどうとか。。

 香りが脳にダイレクトに届くというのは自分でも実感することがあり、
同じ精油でもその時々の自分の状態により、直感的に良い香りだと感じたり、
そうでないと感じたりすることがあります。

 アロマに詳しい方に聞くと、心地好く感じない香りはその時点で自分が
向き合うテーマではなかったり(あるいは目を背けているテーマだったり)、
また特定の香りが苦手な方は○○な傾向がある。など、理性では説明できないものがあるなぁといつも不思議に思います(‘-‘。)

(例:シナモンの香りが苦手な方は物や過去に固執する傾向があるので、片付けが苦手だとか。)

 昔の日本人は、お香や塗香として生活に取り入れていたようですが、
ストレス軽減の効果もあったようです。

 今は京都のお香の老舗、松栄堂の協力を得てお香(香木)のどの成分がコルチゾール(ストレスホルモン)を軽減する効果があるのかを調査していたり、島津製作所がにおいの『見える化』を進化させた装置を開発したりしているようで、これから香りの世界はまだまだ広がりそうですね(*’▽’)

日々の生活にうまく香りを取り入れていきたいものですね◎